人材育成を語る 第2回「思考性・即応性・表現力・伝達力を養成する」 Part.4
セミナー商品の特長を、アピールしていかなければいけない

●本気で相手のために伝えられるかどうか
――ところで、元橋社長は出張にいらっしゃると、必ずお客様からお仕事を頂いてこられるとお聞きしました。その秘訣というのは、どこにあるのでしょうか?
元橋 それは、1つは肩書きでしょ(笑)。では、それ以外に何かというと「相手がこの教育を受けることによって喜びにつながる」ということ。そこに尽きるんです。だからそこに焦点を合わせたセールス・営業・仕事をしなければいけない。
企業の研修担当の方々は、実はみんな迷っているんです。「教育というのはやらなければいけない」という意識を、みんな強く持ちはじめているんです。ところが、何をやっていいか分からない。そんなお悩みを抱えた方に対して相手のニーズに合ったものを提案するとともに、それを本気で相手のために伝えられるかどうかです。それが一番大事なポイントだと思います。
●研修効果の持続は「お金」と「時間」
――また、派遣責任者の方々からよくお聞きする悩みに「研修効果が持続しない」ということが挙げられます。では研修効果を持続させるためには、何をすれば良いのでしょうか。
石川 結論からいいますと「お金」と「時間」をかけるしかないんです。例えば、コミュニケーションというテーマの研修を1回実施したとします。1回実施して次のステップにいくのを否定しませんが、同じテーマを何回も何回もやってそれが知恵となって出てくるようになるまでは、同じことをやり続けることがやはり大事です。そして、その後にステップアップして頂ければと考えます。
●セミナーと訓練は交互でやるべき
――先程の「同じテーマをやり続ける」ことですが、例えば月に1回程度といった頻度で行えば良いのですか?
石川 やり方論も色々ありますが、今企業で多いのは、月1で、テーマ数は限って1日研修で毎月実施するという形です。年に数回、途中でフォローを入れながら、できれば1年間。さらに次のテーマに移っていってまた1年間。小分けにしながら実施して、身についてから新しいテーマに切り替える…。
森 私が担当させて頂いたある企業様では、1泊2日研修を同じメンバーを対象に隔月で年6回行いました。
研修内容は、当社セミナーコースの「現代の管理学T」に始まり「リーダーの条件」「目標設定そして…その実現」「データ分析『35 例』数値管理」「判断・決断そして問題解決学」そして最後に総まとめを行い、年6回行ったら半年後にフォローアップ研修を行うという形を実施中です。これは一例ですが、こういう流れでやって頂ければ完璧ですね。
石川 私と森講師のお話に共通する研修導入形態が、実は研修効果を持続させる方法の1つなんです。この点から研修導入形態を考えていくと「これが終わったらこれが次ですよ、これが終わったら次これですよ…」というふうに、カリキュラムが確立されてきます。だから、本当はセミナーコースと訓練コースはどちらか一方をやれば良いというのではなく、交互でやるべきだと私は思っているんです。
●ウィン・ウィンの関係
――講師のお二方からセミナーコースの商品の売り方について提案が出ましたけれど、営業担当の意見としてはいかがですか?
三木 営業としてもお客様の経営ビジョンをまず探って、その次に教育ビジョンをお客様と一緒に我々で共有して、中長期的に本当に一体となってやっていかなければ、お互いにウィン・ウィンの関係にはなりません。それがないと単発の提案になってしまいます。
石川講師と森講師のお話のように「今回はこれ、次回はこれ」で終わりになってしまっては、お客様と我々営業お互いに良い結果にはなりません。やはり極力効果を高め、継続するためには、数年を見越して計画を立てていくことが大事です。
そして、そのためにはいかにお客様のニーズをしっかりヒアリングするかというところに、やはり収斂してくるかなと思っています。もちろん今もそうですが、今後より一層コンサル的な動きが求められてくると思います。
元橋 「良い研修だった。素晴らしい。ありがとうございましたー!」といって喜んだ人は、その気持ちは少し持続するけど、研修室から出れば一段下がる。自分の家に帰ればまた一段下がる。会社に帰ってさらに一段下がる。日にちが経つにつれ下がっていくわけですね。しかし、これが人間なんです。その下りをどこで食い止めるかという問題なんです。
●研修ニーズが研修効果へ
元橋 「杭」を打っていく回数が多ければ多いほど、人材のメンテナンスになるんですね。「杭を打つ」というのは、実はフォロー研修に当たるわけです。例えば、セミナーコースの商品では年間プログラムを設ける方法がある。あるいは、1日研修を毎月やるという方法もあります。繰り返す頻度は、多ければ多いほど良い。1つのシステムとしてレベルアップして頂くための提案をしていく。
企業の研修ニーズというのは、行きつくところ研修効果を求めることに集約されます。ですから、実施した教育が「こんなに効果的なのか!」ということにつながらないと、お客様を失望させてしまうことになります。ですから、教えて差し上げるためには努力を惜しまず、結果として企業様に喜んで頂き、同時に当社の喜びにつながっていく研修をしていく。これを常に念頭においてお客様にご提案していかなければなりません。
――本日はありがとうございました。
(文責 編集部)
2008年7月3日
