今月の成功企業

●「人」と「組織」

金子
 当社の業務内容は、ほぼ100%が求人広告の取り扱いです。リクルートの商品を使用し、採用支援活動を行っております。しかし、当社が行っているビジネスは単なる求人広告の代理店ではなく、「人」と「組織」に関わる色々な課題の解決とその中での採用支援という業務を求人広告を使用して行なう事業という捉え方をしております。

 「人」と「組織」に関して強い興味や関心を持ち、企業様が行いたい、実現したいことを実現する良いパートナーでありたいということが、経営や事業を行っている上での最も強い思いです。

 当社、最大のセールスポイントは「人」と「組織」に関して解決手法を深く考えることと、広告のクオリティとクリエイティブ力です。これはリクルートからも表彰されました。それにより、お客様に価値ある提案と提供をしていきたいと考えております。

 私は、この会社を2005年10月に創業者から譲り受けました。会社そのものは24年の歴史がありますが、創業以来、個人の営業力のみの集団であった組織をきちんと組織化された企業にして、次の経営にバトンタッチしていくことが、私のミッションだと思いました。 そのためには、小さな規模で収益を上げながら粛々と生きていくという選択肢もあったと思いますが、それでは面白くない。何よりも一緒に働く一人ひとりが、それでは成長出来ないと思いました。

 会社の成長に自分の成長を重ね合わせて、みんなで一緒に働いていこうという「価値感」を持ち、会社が大きくなっていくプロセスの中で自分自身も学び、出来ることを増やしていく。

 このような個人と会社のつなぎ合わせを大事にしたいという思いから、組織化された企業への変革のためには何が必要かということを考えて色々な手を打っていきました。代表として最初にしたことは、「自分自身はこういう人間で、こういうことをやりたい」と私の「経営理念」や「ビジョン」を語ることでした。



●果てがない経営理念

企業理念 当社の 「経営理念」は、「笑顔で創造、チャンスあふれる社会」です。これは、何か苦労をして3年後、5年後に達成するというイメージではありません。

 例えば、自らの腕を奮って多くの人を幸せにしたいと想いながら、求職活動をするコックがいます。また別のところでは、多くのお客様を喜ばせながら店舗や売上を拡大したいと考えているレストランがあります。

 そして私達は、その両者をつなぐことでどんどんビジネスチャンスを拡げていきたい。これこそがまさに私達が常に目指し、現在も創造している「チャンスあふれる社会」ということなのです。そう考えるとそれは、苦労していつか完成される
                                                     ものではなく、日日の活動そのものということで
                                                     すよね。

 またそれはきっと「そんな時こそ笑顔で仕事をしているはず」…という想いで「笑顔で創造」なのです。繰り返しになりますが、この「理念」は、いつまで経っても果てが無いとも言えるし、常に行っていることでもあるという考え方です。そして「ビジョン」は、この「理念」に対してどこまでやるのかをロジック化しています。



●理想やビジョンの浸透


 そういった「理念」や「ビジョン」の浸透については、社員達はたぶん頭で理解出来るところまではきていると思います。 ただそれが行動に変わるというステップの中でいくと、スキルが足りないと思っています。

 特に、経営者と社員をつなぐマネジメント層のスキルはまだまだ不足していると思います。「そもそもマネジメントとは何だろう」「自分達の役割は何だろう」「何を期待されていてそれをどのように行うのか」というところを、まず概念だけでもいいので理解して欲しいということがあり、株式会社 社員教育研究所 管理者養成学校に指導を頂きながら、レベルアップを図っています。

 新しい「理念」や「ビジョン」に、あるいはこの仕事に対して共感しながら入ってくる新入社員に対しては、「社会人とは…」という部分について研修して頂きました。

 日々の中では、実際に新入社員と管理職が接していくわけです。そこで共通言語や視点が合致することが大事だと思いましたので、新入社員に先駆けてマネージャークラスに研修を行って頂きました。

 マネージャークラスに研修を導入した結果、「目標は達成しなければならない」ということについての理解力と、「ステップアップシート」や「メンバーとの意思・意識統一」についての知識レベルは上がりました。

 ただ、これを実際にまわしていくだけの実務や、理解して次に出来るかというところの課題はまだ残っているとはいえ、私が就任しそういう人事制度に変え、その制度が持っている意味合いについての理解は深まったのではないかと思っています。

理念やビジョンの浸透 また、新入社員の研修では、個人的に学生から社会人に変わる時は色々な意味でものの見方・考え方を変えていく一番のタイミングだと思います。そのタイミングの中で、今までは学生同士で許されていたことや分かっているけど誰かがやってくれていたことを「今後は自分でやるのだよ」と。おかげ様で社会人にとって一番必要な基本の位置を、最初に学ばせることが出来ました。このことは社会人の一歩目として非常に大きいことだと思っています。

 さらに、学生達一人一人が自分達の今まではどうで、これからどうありたいのかということを言語化する中で、社会に出たら当然出来ると思っていたことが現実では出来ないのです。出来ない時は「俺ってこんなに出来なくてダメな人間なのだ」と思いがちですが、「それは出来なくて当然だ」と思って欲しいのです。苦しんだとて、研修で培った基盤に戻ってやり直せる。リセットした時に、一番出来上がる状態を持てたことは大きいのではないかと思っています。

 さらに、新入社員は上司が教えてやるだけでは成長出来ないと思いますので、同期同士のつながりや、切磋琢磨するということの大切さは腹落ちして、理解出来たのではないかと思っています。

 直近では新入社員を迎えるということで、昨年一度受講したメンバーに二度目の研修して頂いたことがありました。研修の意図は入社する時に自分達が感じたことや、研修でまとめた「行動3則」を振り返させるということで、本人達にとっての最初の基盤だという意識をしてもらいたかったのです。



●「まずやってみる」「できるまでやる」

 「知る」「分かる」「できる」の中で、「分かる」と「できる」の間には大きな壁があります。私は、「知る」「分かる」「まずやってみる」「できるまでやる」だと思っています。

 当社の場合は、どうしても個人も組織も「知る」「わかる」レベルで止まっています。社員達にはこのレベルをもっともっと引き上げて、「仕事の出来た感」とか「自分自身の有能感」「功能感」をもっと体験し、その経験を活かせるようになって欲しいと社員達には期待しています。

 このような研修を、2年目、3年目の人、さらにもう1つ上の先輩も行ってきたということになれば、共通認識や言語を分かち合う層が重なり、社内できちんとした管理・運営ができるようになり、組織が強くなってきます。 こうした組織作りはとても大事だと思いました。

 今後も、定点で新入社員研修とフォローアップ研修を株式会社 社員教育研究所 管理者養成学校にお願いしていきたいと思っています。講師の方にはフォローアップだけでなく、アドバイスもして頂く。単なる研修だけのつながりではなく、当社社員の重要な育成パートナーとして関わって頂ければ本当に嬉しいと思っております。